●第１回 表彰式１９９８年１月３１日
ふた葉の部（小学４年生以下）
〈個人最優秀賞〉
館林市立第一小学校３年 樺沢 亮
なわとびのあとの北風気もちよく
青い空ボールとともに高くとび
くりの花ふさの下からしずく落ち
きりの葉がゆれてる下で水あそび
さるすべりかんざしみたいにゆれている
〈個人優秀賞〉
藤岡市立藤岡第一小学校２年 斉藤 亜美
はねつきのおとがぶつかりあっている
ぼくじょうのうしがたべてるはるのかぜ
クレヨンをぬったら山が青くなった
台風がテレビの中をはしってる
いねかって田んぼが遠くに広がった
〈個人優秀賞〉
群馬町立金古南小学校３年 伊藤 博城
うす氷わればピカッと光ったよ
赤しんごうちょうちょうだけがとんでゆく
ペダルふむせなかいっぱい風はしる
あさがおがしんこきゅうしてさきだした
エレベーターのぼればうちゅうへ行くみたい
若葉の部（小学５年生〜中学生）
〈個人最優秀賞〉
渋川市立北中学校１年 植田 弘之
やわらかな風がふききて立ち止まる
天秤に計らせながら考える
山一つあたり一面明日かな
草の実のころりと降りて追いつかず
夕顔の日がさす瞬間明暗に
〈個人優秀賞〉
渋川市立北中学校１年 大沢 円
歯科検診先生のめがね光ってる
休日は犬つれてどこかへ行きたいな
秋がふかまるとしらずに涙があふれてくる
寒い日は走って帰って犬だこう
犬をだき眠る毎日くり返す
〈個人優秀賞〉
渋川市立北中学校１年 西尾 奈々
寒い日にピアノをひくとあたたまる
あたたかいココアと心と冬の日と
青空のすんだ明日はプールかな
窓の外絵の具のような落ち葉達
木が光る未来が見える窓の外
青葉の部（高校生〜２０歳）
〈個人最優秀賞〉
埼玉県立熊谷女子高校２年 羽鳥 有紀
初雪が夜のさみしさ溶かしきる
春だから夕日の色もまだ若い
雨降りて花のしずくが時止める
海を見てなぜか悲しくしゃがみこむ
風切って夏へとびこむ少女たち
〈個人優秀賞〉
埼玉県立熊谷女子高校２年 和田麻起子
赤い雲たべてみようかサラダにまぜて
鏡の奥で私はどこを歩いてるのか
雨の朝からだがなんだかみずみずしくて
歩道橋いつもと違う風の感触
幸せは学校帰りのパン屋のにおい
〈個人優秀賞〉
県立下仁田高校１年 山口 孝之
遊ぶ子の一人もおらず夏つばめ
ファックスの音の密かや夏の夜
一輪車どの子も乗れて夏休み
ねこ好きに猫が寄り来る無人駅
次の駅までは明るし秋のくれ
〈作品賞〉
松井田町立西横野小学校１年 市川 祐人
やぎのつのちがとおっててあったかい
高崎市立中央小学校２年 阿部 千文
ふゆやすみほんをたくさんよむひです
沼田市立川田小学校２年 水野 翔平
きゅうこんはひとりぼっちでさみしいかい
昭和村立大河原小学校３年 戸部 篤
きりの中かさもささずにひとりのぼくは
前橋市立城東小学校３年 吉井 雅敏
ターザンロープぼくは元気なおさるの子
前橋市立城東小学校４年 閑野 裕子
あかとんぼすすきのぶらんここいでいる
前橋市立永明小学校５年 下田 勝洋
ぞうきんもきれいな色の新学期
前橋市立永明小学校５年 辺見 広恵
のびろの実砂のケーキのかざりもの
邑楽町立長柄小学校６年 横山 文香
太陽をめざしてとびこむ夏の海
渋川市立北中学校１年 石北 花栄
宙返り雲のせて月のせて
渋川市立渋川中学校１年 後藤 詞貴
木の周り雪はほのかにとけている
渋川市立渋川中学校１年 柳下 真輝
教室の一時間目はコート着て
前橋市立東中学校３年 鈴木 聡之
春の夜は光に包まれ夢を見る
高崎商科短大附属高校１年 浅香 千寿
淋しさは夕立の後やってくる
高崎商科短大附属高校１年 武藤ゆかり
歓声が聞こえる様ないなびかり
埼玉県立熊谷女子高校２年 栗田 直子
透き通る水仙の花日に溶ける
埼玉県立熊谷女子高校２年 竹内 紀子
あたたかいミルクのような君がいる
埼玉県立熊谷女子高校２年 古沢小夜子
耳もとで降る雪遠くに聞こえたり
県立中之条高校２年 斉藤 正美
夕やけに背中が染まるすべり台
県立中之条高校３年 飯塚 佳
見上げるとやわらかい空鳥遊ぶ
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